こんにちは。ザキと申します。閲覧くださりありがとうございます!
本日も個性ある珈琲をいただけましたので、ご紹介いたします。
今回は、江坂プランタンに行ってまいりました。
プランタンと言えば、日本で初めてカフェの文言を冠したお店の名前です。
1911年、明治44年の銀座に開店し、荷風さんも常連だったそうです。
津々浦々にあるプランタン。
今後、それらを巡ってゆくのも面白いのではと、けっこう真剣に考えております。
お店は大阪府の江坂駅より、歩いて5分ほどのところにあります。

訪れたのは、16時を過ぎたころでした。
店内は気が休まるくらいに薄暗く、窮屈さは感じないくらいの広さで、落ち着きあるレトロな雰囲気です。
先客は二人。オフィス街らしく、ビジネスマン同士がテーブル席で知的に言葉を交わしています。
大混雑でない、良いタイミングに来られた僥倖を噛みしめ、カウンターの一番奥の席に座ります。
どういった珈琲を淹れてくださるのか、事前情報は一切ありません。
ただ、わりにお腹がすいていました。
また、なんとなく、ゆっくりできそうな予感があります。
お水を持ってきてくださったマスターに、珈琲だけでなく、チーズケーキもお願いしました。
そうして待っていると、若い女性が一人、来店されました。
その方もカウンターに座られ、珈琲とチーズケーキを注文されて、マスターと軽くお話しされます。
なごやかです。つくづく幸運な日です。


ほどなくして、待望のセットが揃います。
一応、すきっ腹に珈琲は胃が荒れるとは聞いたことがあります。
そのためチーズケーキからいただいたのですが、これがまた格別でした。
まず、しっかりと練り上げられている印象を受ける食感。
味も、チーズケーキらしい酸味がぎゅっと詰まっています。
しかしながら、しつこさはなく、後味にはふわっと甘さが漂います。
ひさびさにいただいたチーズケーキがこれでよかったです。
その辺でぱっと買えるようなものとは大違いです。
いったんお冷に口をつけて、珈琲に目を向けます。
すこしの甘い香りは、すでに立ち昇ってきていました。
一口含んで、(ふおっ・・・・・・?)となります。
感じられたのは、突き抜けるようなキレのある酸味です。
印象としては、ラズベリーを思わせる甘酸っぱさ、などとはまったく異なります。
一方で、苦味の、かつてないほどの優しさにも驚かされます。
かなり軽い、すっきりした一杯です。
珈琲と、チーズケーキと。
タイプの違う酸味が、口の中で交互に広がることで生まれる奥行き。
あっという間に食べつくして、飲み干してしまいます。
ぼうっと余韻に浸りたくなって、まだわずかに、お冷は残っています。
氷を眺めて、口をつける程度にお冷を飲んで。
そうしていると、また、女性のお客さんがいらっしゃいます。
潮時。
じゅうぶんに幸せな時間をいただけたので、とっとと退散することにします。
席を立つと、すぐに応対してくださいました。
お会計を済ませて、外に出ます。
そして、店頭に掲げられているランチのメニューを、無意識にちらっと、確認してしまいます。
常連になりたいカフェが、また増えました。